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佐賀県三瀬村井手野クリ園 野花と音を歩く 2017年4月15日


■実施報告

 2017年4月15日に「野花と音を歩く」の催しを佐賀県三瀬村井出野クリ園で実施しました。前日までの快晴から、少し小雨のぱらつく中、無事実施できホッとしました。

当日は、約20名の参加者を得て、知足先生を中心にウィンドチャイムづくりワークショップ、そして、朝廣研のKさんのテーマである野の花を植物図鑑をたよりに探しながら、自分のBest of Flowerの近くに制作したウィンドチャイムをかけるというプログラムを実施しました。

 あちこちに吊り下げられたウィンドチャイム。クリ園の中に、野の花と共に音の景観の広がりができたように感じました。

 当日は、その外にも、クリ組合のS氏の日頃のクリ園の手入れをフォグスクリーンに映し出したり、5つのハーブティーを用いた闘茶会?も実施しました。ドクダミ、ビワ茶なども含めたため、全問正解は2名の方のみでした。

 感想を伺ってみると、「春のクリ園を散策できてよかった。」、「植物だけでなく、クリ園の景観を楽しめた。」などなど、こういう明るい森を歩く機会の少ないためか、気持ちの良い時間を提供できたようです。

 知足先生からは、「知ることで、より深く感じること」という視点をお話いただきました。

 私の立場としては、「クリ園を歩き、野の花を楽しむ。」、そういう価値を、伝えて行く一歩になったのではと思います。今後は、Kさんの修士論文として、選択除草した調査区と他の対象区との差の有無をデータとして見ていきます。なお、林床にみられたカキドオシ、ツボスミレ、クサイチゴ、ヤブヘビイチゴ、キランソウなどが「春植物 Spring ephemeral」か、と問われれば、一般的に、そうは言われません。しかしながら、クリが葉を広げる前の瞬間に開花するこれらの植物達は、間違いなく春の植物です。1ヶ月もたてば、イネ科等のより高茎の植物が優占し、花は終わってしまうからです。

 このような景観は、農家の人々の毎年の営みがあるからこそ存在しています。今、継続の難しい農家の営みと共に、この景観を継承する協働が求められていると思います。

 

■参加者募集

「クリ林」と言えば「栗拾い」、でも、実は、「春植物」も魅力です。

催しの告知です。4月15日(土)に佐賀県三瀬村井出野クリ園で「野花と音を歩く」を開催します。これは、九州大学芸術工学研究院の彫刻家の知足先生と私の研究室の共同プロジェクトであり、研究の一環でもあります。私の視点は、春のクリ園の春植物。知足先生は、クリ園におけるウィンドチャイムづくり、フォグスクリーンを用いた映像のインスタレーションです。 長年、井出野栗組合の皆様の育まれてきたクリ園は、秋のクリだけではなく、美しい景観と自然も育んできました。ぜひ、最も美しいこの季節に、足をお運びください。 なお、研究を兼ねていますので、諸処トライアルですし、サービスは半分です。その点、ご了承くださいませ。詳細は、チラシを参照ください。


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